基礎講座

日本語の系統・日本語の起源

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1.日本語の系統・日本語の起源 ー 方法論の分類

日本語系統論にかんする諸説(北方起源論・南方起源論・混合語説・独自発達説)を、分析の方法により示す。類型論とは言語類型論による分類であり、計量数理とは統計学・計量的方法で、スワディシュの基礎語彙などを用いて計る手法である。人類学は形質・文化人類学的方法を用いたものである。また出典となる文献を示す。 

  比較言語学 類型論 計量数理 人類学
A北方起源説
 アルタイ語
 ツングース
 モンゴル
 フィノ・ウグール
 朝鮮語
 
ミラー
ストリート/李基文
池上二良/長田夏樹/福田昆之
小沢重男
泉井久之助
マーチン/小倉進平
河野六郎/大野晋
アストン
チェンバレン
藤岡勝二
新村出
白鳥庫吉
金沢庄三郎
   
B南方起源説
 マライ・ポリネシア
 タミル
 ドラビダ語
 チベット・ビルマ
 東南アジア語
 
川本崇雄
芝蒸
藤原明/大野晋
西田龍雄
 
ラベルトン
堀岡文吉
松本信広
 
 
 
 
 
 
 
 
安本美典
 
 
 
 
 
中本政智
C混合語説   ポリワーノフ
村山七郎
   
D独自発達説       小泉保
Eその他     服部四郎  

(参考文献)

A北方起源説 白鳥庫吉全集岩波書店 1970
ミラー「日本語の起源」筑摩書房 1982
長田夏樹「原始日本語研究―日本語系統論への試み」神戸学術出版1972
福田昆之「日本語の系統論的研究」FLL 1975
小沢重男「古代日本語と中世モンゴル語」風間書房 1966
金沢庄三朗「日韓両国語同系論」1910
大野晋「日本語の起源」岩波新書 1957
小沢重男「日本語の故郷を探る」講談社現代新書 197
B南方起源説 福田昆之「日本語の系統論的研究」FLL 1975
小沢重男「古代日本語と中世モンゴル語」風間書房 1966
金沢庄三朗「日韓両国語同系論」1910
大野晋「日本語の起源」岩波新書 1957
小沢重男「日本語の故郷を探る」講談社現代新書 1979
C類型論 村山七郎「日本語の起源」弘文堂1973
D独自発達説 月刊言語創刊15周年記念大修館1987
Eその他 服部四郎「日本語の系統」岩波書店1959

(一般概説書)
平凡社「日本語の歴史」1963
池田次郎・大野晋「論集日本文化の起源」平凡社1973
岩波講座「日本語12日本語の系統と歴史」岩波書店1978
亀井孝「日本語系統倫のみち」吉川弘文館
馬淵和夫編「日本語の起源」武蔵野書院1985
日本語の系統を考える会「日本語の系統 基本論文集I」和泉書院1985


目次:

1.日本語の系統ー方法論による分類(本ページ)
2.日本語の系統(日本語系統論)ー学説史(次ページ)

本稿―日本語系統論PDF

 

日本語の起源