基礎講座

音象徴(サウンドシンボリズム)

心理学者の研究と言語学者の研究

音象徴は、言語における音と意味との関係を問題にする。音象徴には心理学者のアプローチと言語学者のアプローチがある。

心理学者のアプローチでは、言語の中の特定の音が、何か特別の連想と結びついているかどうかが調べられる。例えば、
  a=明るい・大きい・拡散する
というような、音とその連想との間の結びつきの有意性が実験によって調べられるわけである。

これに対し、言語学からのアプローチでは、
  glow, glare, gloat, gloom
などの語から、glが「光に関係する」語成分であるかどうかが議論されることになる。
前者の研究の一例として
  村上宣寛(音象徴仮説の検討) ……村上氏は心理学者(富山大学)
HP上のWikipediaの音象徴をみると多数の欧米の研究が紹介されているが、ほとんど心理学(認知心理学)的研究である。
後者の研究を紹介したものとしては、先のglについて論じた
  Sadowski,P.(2000) "The iconicity of English gl-words"
などの例があげられる。

日本語についての言語学的アプローチでは、下の項で述べるオノマトペについて論じたものが音象徴に近い研究といえるていどである。じつをいうと本HPで紹介している藤堂明保の漢字論(中国語論)は中国語のiconicity論であり筆者の『大和言葉の作り方』は、日本語のiconicity論である。

言語学における音象徴研究は、結局のところ言語起源の問題と結びついている。しかし一般にはソシュールの音と概念との結びつきは恣意的であるというドグマが信じられており、欧米の音象徴研究が言語起源に行き着くまでには、その言語の複雑性ゆえにまだ相当な時間が必要と思われ、しばらくの間、不確定な学問分野であるといわざるをえない。

語源と音象徴との繋がり

随筆的なもの(HP・ブログ)だが、織田哲司準教授(東京理科大)は「語源を突き詰めていくと最終的にはオノマトペアと音象徴にたどり着くことが多い」として英語のwind「風」と日本語の「光」の語源の例をあげている。

英語・ゲルマン諸語の「風」はwindで、デンマーク語やスウェーデン語ではvind、ラテン語ではventusである。そしてこれらの語に対する印欧祖語の語根は*we-とか*hwe-という語形が想定されていて、その意味は「吹く」です。*we-とか*hwe-は日本人が風が吹くさまを「ビュー」とか「ヒュー」と表現するのとほとんど同じである。

真夏の太陽が輝くさまを「ギラギラ」という。「ギラギラ」という音はまったくしないのに「ギラギラ」と表現する。このように元来は音を伴わない自然現象などを言語音で表現しようというのが音象徴である。音象徴は、たとえば真夏の太陽を認識したの眩しい光の感覚を視覚モードから聴覚モードへと変換できる働きが人間の脳にあって、それによって眩しい光を「ギラギラ」という音でもって表現する。日本語では眩しい光を「ギラギラ」光るというところを英語ではglareという動詞などを用いて表現している。「ギラギラ」(gira-gira)とglareはg音とr音またはl音の組み合わせによって眩しい光を表現しています。このような類似性は視覚モードから聴覚モードへと変換する人間の脳は日本人も西洋人でも同じ構造だからと考えられる。

また、 cultureのcult-の部分は印欧祖語の*kwel-という語根にもとづく。これは、「回転する」の意味を持つ。*kwel-がゲルマン祖語で*hwewlaz-になりwheel「車輪」が出来る。また*kwel-がギリシャ語のkuklosとなり、これがラテン語cyclusになり、フランス語でcycle「一回り」が生まる。印欧祖語の*kwel-とかギリシャ語のkuklosを見ると、そこからついつい「転がる」とか「コロコロ」という日本語の表現を思い起こす。もちろん印欧人と日本人のあいだで行き来があったわけではないが、人間は丸いものが回転するさまを見たときに「コロコロ」というような音による象徴性を感じてしまうということである。

オノマトペ(擬音語・擬態語)

日本語では、擬音語・擬態語の研究がさしあたり音象徴に属する研究である。概観すると、日本語を対象に、Hamano(1999)の言語学的な組織的分析、Oda(2000)の言語心理学的な研究などが注目される。
擬音語・擬態語以外については、田守・スコウラップ(1999)が、肥満語と痩身語の分析で和語もとりあげた程度で、ほとんど組織的な研究がない。
Oda(2000)は、現代言語学における音象徴研究について、抽象的で脱身体化された記号から、体や環境に根付いた(Grounded)記号へという認知科学の変化のなかに位置づけを試みている。
実際、Hintonら(1994)の音象徴に関する論文集では、擬音語・擬態語以外の音象徴についても、英語をふくめ多くの研究が紹介されている。Nuckolls(1996)によるペルーのケチャ語のモノグラフ、Abelin(1999)によるスウェーデン語のモノグラフなどでは、一般の語彙もふくめて音象徴に関して組織的な言語学的研究が行われている。


2chの議論もなかなかおもしろい。

【音の】 Sound Symbolism について語れ 【意味】
1 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/11(月) 21:45:53
ここには無いようなので立ててみました。

厳密な意味での Sound Symbolism だけに限定せず、 広く言語の中の音と意味の関係について語ってください。 ところで、Sound Symbolism って、日本語で「音象徴」て言うんですね。

4 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/11(月) 22:39:14
素朴な疑問として「恣意性」とはどんな関係になるのかとか、

5 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/11(月) 23:10:54
・日本語で昔50音に意味を割り当てていったのと どこが違うのか?(「音義説」だっけ?)
とか、
・Sound Symbolism を唱えている人たちはどんな人たちか?
とか

8 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/13(水) 23:40:21
http://en.wikipedia.org/wiki/Sound_symbolism から、Sound Symbolism の定義とほんの触りの部分だけ書いときます

「Sound symbolism(音象徴)」 あるいは 「phonosemantics(音声意味論)」は、 言語学の中の不確定な1分野で、「音声(vocal sound)は意味を持つ」という アイデアに言及しています。このアイデアを理解するための重要な概念は 「音素(phoneme)」です。音素は、/b/にように、スラッシュ「/」の間に書きます。

でもって、大きく3つのタイプの Sound Symbolism があるとのこと
(1)オノマトペ(Onomatopoeia)
音のまね。Sound symbolism の中ではそれほど重要なトピックスではない。
(2)クラスタリング(Clustering)
ある種の音を共有している単語群で共通点が見られることがあること。
例えば、prefix も suffix も持たない語を意味で分類してみると
少数のカテゴリーに分かれることがある。例えば、英語の単語に
「house = 家」があるが、ほかにも h で始まる「家」に関連した語を
見つけることができる。hut, home, hacienda, hovel,...
クラスタリングは言語に依存する。
(3)アイコニズム(Iconism)
言語を超えて音声に対する意味の共通点が見つかることがある。
例えば、p の前の m はその語の行為をより強調する傾向があるなど。
stamp(踏み鳴らす) > step(足踏みする) や 
tamp(つき固める) > tap(コツコツたたく)。
(2番目のは私がかってに加えたもの)
だそうで。

9 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/13(水) 23:48:36
>>8
補足。
>     「house = 家」があるが、ほかにも h で始まる「家」に関連した語を
>    見つけることができる。hut, home, hacienda, hovel,...

語源学の方で、house, hut, home は、どれも hide (隠す)と同語源とされているので 音から同じ意味になっているというよりは、もともと1つの語が変化して いったと捕らえたほうが良いように思えます。

まあ、「音の印象のおかげで、意味が広がりすぎず、1つのクラスタを なしている」という言い方や、「音の印象のせいで複数の語源のものが 意味的に合流する」という言い方もできるのかもしれませんが。

11 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 01:29:36
sn-で始まるのは鼻カンケイ
gl-で始まるのは光カンケイ

12 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 02:10:14
> gl-で始まるのは光カンケイ

gl- は「すべる」、「べとべと」もあるかも。「光る」とも関係してるかも
しれないけど。
gland : 腺
glide : 滑空する
glucose : ぶどう糖
glue : のりでつける、にかわ
glutinous : 粘着性の
glycerine : グリセリン

13 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 02:33:10
>>12
たんに、インド・ヨーロッパ語の語源論議をしているとしかおもえない のだが、、。
たとえば、インド・ヨーロッパ形の語彙では、tek とくれば、「手作業」 を意味する、ということがある。take, technology, technique, tag,
などなどが全部関係する。

14 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 02:37:15
いやちがうでしょ、

放置しておくと音義説みたいになるトンデモの萌芽を、 祖語再建によって常識的な範囲に着陸させる作業、これを サウンドシンボリズムって呼べばいいんじゃないか?

16 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 08:09:58
>>14
> 放置しておくと音義説みたいになるトンデモの萌芽を、
> 祖語再建によって常識的な範囲に着陸させる作業

個人的には、これだととても嬉しいのですが。 今まで、語の内部方向へはごく表層的な部分までしかメスを入れて なかったと思うのですが
(例えば、-ly, -ness みたいな語生成規則)、
語内部の CVC レベルの核部分に音の印象を適用して、残りの部分は もっと常識的な方法で説明してくれれば。

もっとも語全体にも音の印象の影響はあるとは思うんだけど。

17 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 08:33:52
> 語内部の CVC レベルの核部分に音の印象を適用して、残りの部分は
> もっと常識的な方法で説明してくれれば。

個人的には、例えば、
・音の印象から、大昔、○○のような語根群が生成され、そのうち、
いろいろなことを表現する必要性から、その後ろに i や u を
つけて、受身や使役を明確に表現する体系が出来上がった。
とか、
・その中で音的に△△のものが安定性から生き残った。
・意味と音の印象の乖離が生じたものは生き残りにくい。
とかが根拠をつけて展開されていれば楽しいと思います。

18 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 09:42:42
たとえばここまでのレスでは具体例として印欧しか上がってないような気がするんだけど、
PIEのアプラウトとかはここではどのような「印象」でとらえられるんだろう

19 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/14(木) 22:29:39
>>18
> PIEのアプラウトとかはここではどのような「印象」でとらえられるんだろうインターネット上で公開されているもので、何か面白いものはないかといろいろ探してるんですが、
やはり、アルファベットにそれぞれ意味を振ってみたいなものが多いような感じがしますね。
何か知ってたら教えてください。

25 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/16(土) 09:28:06
だれかこの本読んだことある人いる?

The Sound-Symbolic System of Japanese (Studies in Japanese Linguistics)
Shoko Hamano (著)

目次
Preface;
Acknowledgments;
1. Introduction;
2. An overview of the sound-symbolic system;
3. Sound symbolism of mimetic adverbs based on CV Roots;
4. Sound symbolism of mimetic adverbs based on CVCV Roots;
5. Historical considerations of mimetic words;
6. Conclusion;
Appendices;
A. CV-based mimetic adverbs;
B. CVCV-based reduplicative mimetic adverbs;
C. Mimetic adverbs /CV(C)CVri/;
D. CVCV-Based mimetic adverbs with palatalization;
References;
Index.

26 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/16(土) 10:00:35
>>18
> PIEのアプラウトとかはここではどのような「印象」でとらえられるんだろう

直接関係あるかどうかは分からないのですが、
「すばる」(集英社)連載「言語に憑かれた人たち」
第2回 言葉はいかにして世界を語りうるか (平成14年5月号)
に、エドワード・サピアという人の実験(1929年)で、
mil, mel, malのように、英語では意味を持たない架空の単語(最初の子音と
最後の子音は固定。真ん中の母音だけ変化するように作る)を使って、
大きさに関する印象のアンケートをとったところ mal は大きく、mil は小さいと
とらえた人が多かった
ということが書かれているそうです。

私としては、これが
(1)max と min からの連想 なのか
(2)母音 a と i の印象の違い(あるいは周りの子音との相互作用もあるかも)
この立場だと、max と min は、この印象の違いを使ってできたともとれるかも
なのか疑わしいような・おまけに mil は、 mili(1/1000)やmeal(小麦粉)を連想させるような気も。

27 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/16(土) 10:08:09
>>26 の補足
エドワード・サビアの実験は下記 Web-site で知りました。

「すばる」(集英社)連載「言語に憑かれた人たち」
第2回 言葉はいかにして世界を語りうるか (平成14年5月号)
http://lapin.ic.h.kyoto-u.ac.jp/subaru/subaru2.html
アドレスの上を辿ると、京大の先生ですね。こういう情報の公開はとてもありがたいです。

28 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/17(日) 22:21:46
bigとsmall

29 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/18(月) 01:13:49
big と bag
smill と small

30 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/20(水) 23:41:47
fish(英 さかな)
Fisch(独 さかな)
poison(仏 さかな)
ピラ(ピラニア、ピラルク の魚の部分)
*piskos(PIE さかな) 

これらは、魚が「ピっ」とはねる様子なのか、どれも
p系列 母音 s系列
の構成になっているのは、なんか似てると思わない?

ここらあたりになってくると祖語を再構築しようとしているのか、Sound Symbolism を論じようと
しているのか分からなくなってきますが。

34 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/24(日) 22:09:51
【参考資料】
Google で、sound symbolism を検索してみると
http://www.soc.hyogo-u.ac.jp/soc/kokugo/annai/annai-2003/2003-8.htm
の方は、次のようなことを言われてますね(上記 URLのページ半ばくらい)。

以下、引用。
音象徴というのは、「特定の音が(ある程度規則的に)特定の意味を表すこと」をいい、
例えば、sp-という音結合が「ほとばしるような感じ」を表し、 spout(噴き出す),
spread(拡散する),sprinkle(撒き散らす),sprout(芽を出す)などに反映されると
いうものである。このほか、音象徴の例に次のようなものがある。
sl- =なめらかな感じ………… slip,slope, slide など
str- =細長い感じ…………… strip,string,stripe,stream など
gl- =光るような感じ………… glare,glisten,glitter, gloryなど
fl- =しなやかな感じ………… flash, flicker, fly, flow, flutter, flagなど
-ump=ドスンという感じ………stump,dump など

これらの語の先頭部分に関しては、語根のさらに核部分と捕らえることも
できるし、その生成には音の印象が関わっているような気もします。

あと、str-に関しては、私は「強い」というイメージの方が強いですね(strong, struct, string=強く引っ張る)。
でも、上に上げてある例は確かに細長い感じですね。str- の次の [i]または
[i:]がそんな感じを与えるのかな?

35 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/24(日) 22:48:50
gloryは違うような気がする。

36 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/24(日) 23:04:09
そうねぇ。一応、語源的には( http://www.etymonline.com/ )
glory
c.1300, "magnificence," from O.Fr. glorie, from L. gloria "great praise or honor,"
of uncertain origin.
となって、uncertain origin なんですが、「栄光」ということで「光る」、「輝く」と通じる ところがあるような。ただ、いろいろな単語があるので
gleam:薄暗いところでの微光
glimmer: かすかな光、ちらちらと燃える光
になると多少薄暗くて、
gloom :暗闇、暗がり
になるとかなり暗くて、
glide : 滑空する
になるとだいぶ光とは関係なくなりますが。あと粘々した感じの単語は上の方に
書いた通り。動物の油で、ねばってたり、すべってたり、光ってたり、すると、
一応、全部関連はつけられますが、どうでしょうね?

37 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/24(日) 23:09:01
gloryはラテン語由来だわね。日本語だと「栄光」なんて「光」の字が入っちゃうが、 英語話者にとっても光輝くみたいな視覚的イメージはあるのか?

それから外来語でもその単語が使われ生き残るにあたって 音象徴的な要素が関与しているということも考えられるわね。
んー、すぐに例は思いつかないが、 「堕落」という言葉は「だらだら」「ず(づ)るずる」に似ているとか
「ゴージャス」は「豪華」に似ている(から定着したのではないか)とか。
検証するのは難しいと思うが・・・

38 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/24(日) 23:42:04
さっきの語源辞典をもう少し先まで引用しますね。
glory
c.1300, "magnificence," from O.Fr. glorie, from L. gloria "great praise or honor,"
of uncertain origin. Gk. doxa "expectation" (Homer), later "opinion, fame," and
ultimately "glory," was used in Biblical writing to translate a Heb. word which had
a sense of "brightness, splendor, magnificence, majesty," and this was subsequently
translated as L. gloria, which has colored that word's meaning in most European tongues.

となっていて、少なくとも今はglory も
"brightness, splendor, magnificence, majesty,"
と、光のイメージも持っているみたい。

39 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/26(火) 01:21:23
>>38 なるほど。サンクス

40 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/04/29(金) 21:57:10
[参考資料] あくまで参考までに
英語の最初の子音(群)毎に意味のクラスタを書いてるサイト
http://www.geocities.com/SoHo/Studios/9783/phond1.html

このスレでも出たgl- は
http://www.geocities.com/SoHo/Studios/9783/phond3.html#gl

この人は
(1)Light, Shine、(2)Twilight, Contemp、(3)Sliding, smooth, slippery、(4) Words deriving from IE root *gerbh, to carve、 (5)Sword、(6) Gladness、(7)Oversupply, secretion, stickiness、 (8)その他
のクラスタに分けてるみたい。

41 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/02(月) 20:59:08
日本語の「ぎらぎら」もgl-仲間。

44 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/02(月) 22:13:25
韓国語の n から始まる語は、なんとなく「出るもの」が多いように思う。
「nata」=「出る、起きる」、「naita」=「出す」など。ここは日本語とは かなり違い、むしろ、、印欧語との共通点があるように思える。例えば、 「nahta」=「生む」なんて ラテン語根の「-nat-」 = 「生む」を思い 起こさせる。さすが、半万年続いて、英語の起源になった国だけのことはあると思ふ。

45 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/02(月) 22:22:04
でも、-nat- は、さらに遡ると、PIEの
*gen-/*gon-/*gn- "produce, beget, be born"
らしいから、やっぱりだめかな。

46 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/02(月) 22:31:56
>>41
> 日本語の「ぎらぎら」もgl-仲間。

意味的にはそうかもしれませんが、音的には gira-giraだったりしません?
言いたいことは、日本語の「ら」行音には、「L」のような軽い響きが 有るかどうかということです。むしろ、荒荒しい音かなと思います。

48 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 03:10:26
>>46
すんません。ネタで書いた。
circle, cycleと「くるくる」とかたまに通俗トンデモ本にも出てくるよね
ノストラ(ダムスじゃないよ)にもあったかもしれんが

「ぎらぎら」で思い出したんだが「きらきら」と比較して 日本語では、濁音は不快なニュアンスがあるよね。 鈴木孝夫が「カニとガニ」とかいろいろ挙げてたが。
他の言語ではどうなんだろう。スレ違い?

49 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 09:57:15
>>48
>>46ですが、私もネタです。気にしないでください。
この分野ってネタとそうでないもの、主観と客観の境界領域にあるみたいだし、 おまけに情報が少ないので、言いたいことを言うほうが有益と思います。

ただ、人の話を聞かずにトンデモを一方的に主張しつづける方々には困りますが。

50 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 10:14:02
>>48
circle の最後のlは、小さいものを表す接辞なので、もとはラテン語のcircusみたいです。
cycle の方のcle もそうかなと思ったのですが、こちらはギリシャ語のkyklos "circle, wheel,"から
来ていて、さらに印欧祖語の*kwel-, *kwol- "to roll, to move around, wheel"から来ているみたいなので、
印欧のいろいろな言語でこれと関連した語は次の通りだそうです。Avestan caraitiとLith.ってどこだか分かりません。すみません。
サンスクリット: cakram "circle, wheel," carati "he moves, wanders;"
Avestan caraiti: "applies himself," c'axra "chariot, wagon;"
ギロシャ: polos "a round axis" (PIE *kw- becomes Gk. p- before some vowels), polein "move around;"
ラテン: colere "to frequent, dwell in, to cultivate, move around," cultus "tended, cultivated," hence also "polished,"
colonus "husbandman, tenant farmer, settler, colonist;"
Lith.: kelias "a road, a way;" O.N. hvel, O.E. hweol "wheel;"
古ロシア: Pol. kolo, Rus. koleso "a wheel"

あとここに書いた情報は下記で調べられます。
http://www.etymonline.com/

51 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 10:24:32
いろいろ書きましたが、結果として、「クル」という音は回ることに関係有りそうですね。
そういえば、wheel もかな? wh-の音はフランス語なんかでは que-ですものね。
what <--> quel
who <--> qui
when <--> quand

53 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 10:37:10
>>50
読み返すと、ずい部間違いがありました。すみません。
さらに印欧祖語の...から来ているみたいなので、 => さらに ... みたいです。
ギロシャ => ギリシャ

54 :tociguri:2005/05/03(火) 18:14:52
>>45 *gen-/*gon-/*gn-
これは日本語の「グニュー」と出ると同じ感覚だとおもふ。

55 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 20:41:07
>>50
Avestanはアヴェスタ語、Lith.はリトアニア語。どちらも印欧。

56 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/03(火) 20:51:47
>>55
Thanx!
アヴェスタ語は、古代イラン語なんですね。>>55 の情報で調べて 見つけたサイトを張っておきます。       http://logos.vis.ne.jp/languages1.html

57 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 10:29:54
-r (-l ) の音は、強力な動詞化の機能を備えているような気がしない?

・日本語の多くの動詞は「~る」だし(自分の動作かな)、
・韓国語でも、「~l(ta)」の形の動詞は多いし
(子音(C1) 母音(V) 子音(C2) 形の動詞の C2としては一番多いんじゃないかな?)
・英語などでも、「C V "r"」の形で始まる動詞は多いし、

多くの地域で、r, l は、語や音の後ろについて、何らかの「動作」の意味を 付け加えるのに使われたとか。

まあ、動詞化は、-r, -l に限ったことではないと思うけど、多いのは確か。

58 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 10:51:52
英語の例を挙げてみ

59 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 11:52:27
単語個別だとキリがないので語根でいうと
-cur- 走る
-grad-進む(gr 中間の母音なし)
-var- 変える
-vor- 食べる
ほか多数。

60 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 12:58:14
仮説:「走る」、「進む」など動作をあらわす語根には「-r-」が含まれるのが多く、モノの名前には含まれないのが多い。これを検証しないと、「-r-」と動詞(そもそも語根そのものが品詞の別を担っている発想がよくわからん)との関係は わかんないんじゃないの?

しかも「動詞化」でしょ? だったら何かに「-r-」を付加するという (例:例えば「走る」では「-r-」が含まれ、「走行、走ること」には含まれない)過程をへてないといかんわけでしょ?

61 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 13:09:42
PIEでの語根を示しておく
*kers-
*ghredh-
*wer-
*gwer-

62 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 13:21:23
それって動詞がということでなく、動きを表わすオノマトペで流音が現われや すく、それが動詞になりやすい、ってことぐらいじゃないのか。

63 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 15:33:03
「動詞化」っておかしいかもしれないですね。 これって、なにか最初に名詞があって、ということが言外にありそうですから。

想像でしかないけど、最初は"動詞的"な言葉の方が多そうですよね?
世の中のものに勝手に名前をつけていったところで、意志疎通ができるわけないので その特徴をもっとも表しそうな音で意志疎通ができていて、次にそれを使った 名前ができるほうが自然のような。

64 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 15:45:19
>>62
CVC 単位、あるいは、それより長く >>61 に上げられたくらいの 長さの単位で、オノマトペが発生したんでしょうか?

私自身は、ごく短い音を使った意志疎通がはじまって、次第に長くなって いったのかなという気がします。 でも、サルなんかが発している警告音も結構長いような気もしますが。

あと、r を流音と言われている点ですが、PIE の r って、 顫動音(せんどうおん)の相当激しい舌のたたき付けを伴う音でしたっけ?
これは今の英語の r や l のような音とはかなり違うと思っておいたほうが 良いんですよね?

65 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 16:04:51
>>60
日本語の -r は、接尾で、ある種の動作を表しているとは 考えられないでしょうか?
「な」が何らかの状態を表しているとして、
成る(na-ru)=「な」+「る(自発)」
成す(na-su)=「な」+「す(使役)」
みたいに分けられる組みって、いくつかありますよね。
「成る」って新しい言葉でしたっけ?(墓穴を掘ったかな?)

66 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 16:41:23
>>64 r は言うとおりふるえ音と推定するのが妥当だけど、伝統的に比較屋 さんはこれも流音と呼んでいる。

まんなかのパラグラフは考え直すように。protoIE を現在使われている言語 と質的に変わると考える根拠はないので、そういうこと言われて困る。
それからオノマトペ、特に擬態語の長さは言語によって好みの長さがちがう ので、一概にはいえない。

>>65 一つの学説だが、助動詞の「る」が「*ある」、「す」が「*あす」という
動詞に由来するとするものがある。いくつかの動詞もこれによる複合語を起源 とするというものだ。未然形接続の理由が説明つくが、国語学での評判は今一 らしい。ただ、音義説に行かないように注意するように。

67 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/15(日) 17:13:37
>>66
>伝統的に比較屋さんはこれも流音と呼んでいる。
そうでしたか。どうも勉強になりました。

> まんなかのパラグラフは考え直すように。protoIE を現在使われている言語
> と質的に変わると考える根拠はないので、そういうこと言われて困る。

まんなかのパラグラフって、
最初は短い音節での意志疎通で、しだいに長くなった。
でも、サルも結構長い音を使って意志疎通していそうだ。
というところでしょうか? これがPIEを指していると取られたとしたら すみませんでした。PIEよりはるか前、言葉が発生しはじめたころは、 そうやって複雑になっていったんだろうと言うくらいの話です。 すみませんでした。

> ただ、音義説に行かないように注意するように。
はーい。

68 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/19(木) 21:03:46
「is/ist/est」 と 「??」 と「いる」の音と意味が なんとなく似ているのは単なる偶然?

69 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/19(木) 21:42:55
「在(zai)」はisの音位転倒だ

70 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/19(木) 22:01:08
でも「いる」は「ゐる」だからかなり違うよね。

71 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/19(木) 22:29:24
それはbe→we→wiとつながっておるのだ

72 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/19(木) 22:53:48
>>69 >>71
「そうか。そうだったんだ。」 と 「本当ですか?」の どちらを書くべきか迷ってるので両方買い徳。

73 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/20(金) 22:04:28
「here/hier」 と 「?」と「これ」と、どれも 近くのものを指示する語に喉近くで発する破裂音や 摩擦音を使ってること。

74 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/05/21(土) 11:55:50
「there/that」と「??」と「それ/そこ」と、どれも すこし遠いものを指すのに、口の前方で発する音を
使っていること。

「this」、「あれ」など合わないものは多数あるけど。

75 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/06/18(土) 18:20:13
アイヌ語に関する本を読み始めたのですが、 「野幌」は、nup + oro + pet と分解できて、nup=「野原」という意味だそうで。
そう言えば、こう、伸びたものえお言うのに、
日本語:伸びる、伸ぶ
韓国語:??(nupta)=横たわる、??(nophta)=背が高い
アイヌ語: nup
で、「n」の音が「ヌー」っと広がった感じを与えるとか。
まあ、ひとつだけでは何とも言えないでしょうけど。

76 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/06/19(日) 02:42:36
上代東国方言では野は「ぬ」だよね

77 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/06/19(日) 07:12:46
>(nophta)=背が高い
日本語のnoppoは韓国語起源なのかね、ひょっとすると

78 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/06/19(日) 09:35:13
>>76
> 上代東国方言では野は「ぬ」だよね
すみません。この意図は、その地域ではアイヌ語の nup に発音が 近いということでしょうか?

ところで、思うのですが、サウンドシンボリズムの話って祖語の話と区別が つきにくいですね。ランダムな語を生成して、純粋に音の印象だけ 研究するということもあるんでしょうけど、やはり実際の言語でやらないと 面白くないし。そうなると、ある音と意味が類似した一群の語群が見つけられた としても、派生のファクターが大きくて、音のファクターは副次的に なってくるように思えます(もともと、そのような語が発生したときの 説明とか、語(群)が変化していくときの方向の説明とか)。

86 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/10/15(土) 17:54:24
>>84
「ノッポ」の朝鮮語由来は定説なんですか?
「伸ぶ」を使ってもそれらしい説明はできそうなんですが。
「伸ぶ坊」とか。だめ? 素人考え?

87 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/10/16(日) 01:51:40
のっぽ、のっぺり、のっぺら坊(ぬっぺら、ずんべら)、のっと(ぬっと)、
のっつ(のりつ)、のったり(のたり)、のっそり、のっしのっし、のっけ(のけ)
のほほん、のほぎり(のこぎり)、のこ、のこる

88 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/10/16(日) 07:31:57
>>77
「背が高い」ことを (kiga) nopda [nop?ta] とは言わない。Keuda [k'ωda] と言う。
「山が高い」のは sani nopda。

89 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/06(日) 16:13:41
Manus=手 について
英語やフランス語の辞書を見ているとラテン語の「manus=手」から派生した 語がかなりあり、昔からよく使われていたという様子が見て取れるのですが、 唇でつくる鼻音の m が「手」というのはしっくりこない気が。
言葉の最初がオノマトペとすれば、mは「口」とか「噛む」とかに割りあっ立てて 欲しいのに。やっぱり、ギリシャ語系の「tech」とか日本語の「手」といった 接近、接触を感じさせる音であって欲しい。

もともと別の意味で使われてた言葉が「手」に転用されたのかな?
でも、身体語だし。。。

90 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/06(日) 16:15:36
あっ!
しまった。日本語にも「持つ」があった。

91 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/06(日) 16:27:45
ラテン語も tenere=hold があるか。

92 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 05:36:28
平たいものはP

93 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 08:07:42
たとえば? >>92

94 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 11:10:12
ぺたんこ

95 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 20:21:44
>>92
なんだろ?
plane?

96 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 21:04:08
Blaia Zimondal という19世紀の人工言語案は、 音象徴をベースに語根を形成したものらしい。
もっと詳しい内容紹介を捜しているのだが、見つからない。

97 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 21:07:41
>>96
そういう言語だと覚えるとき楽かなあ? 子供だと覚えるの早そう。

98 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 21:08:09
>>92
で、結局例は挙げられないのか。

99 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 21:29:29
日本語のパ行でそれっぽく使える擬声・擬音語、擬態語を考えてみた。

パイパイ、パオパオ、パカパカ、パキパキ、パクパク、パコパコ、パサパサ、パシパシ、
パスパス、パタパタ、パチパチ、パツパツ、パフパフ、パラパラ、パリパリ、パンパン、

ピイピイ、ピウピウ、ピカピカ、ピキピキ、ピクピク、ピコピコ、ピシピシ、ピタピタ、
ピチピチ、ピトピト、ピユピユ、ピヨピヨ、ピラピラ、ピリピリ、ピロピロ、ピンピン、

プイプイ、プウプウ、プオプオ、プカプカ、プクプク、プシプシ、プスプス、プチプチ、
プツプツ、プヒプヒ、プユプユ、プヨプヨ、プラプラ、プリプリ、プルプル、プワプワ、
プンプン、

ペイペイ、ペエペエ、ペキペキ、ペコペコ、ペシペシ、ペタペタ、ペチペチ、ペトペト、
ペニペニ、ペポペポ、ペラペラ、ペリペリ、ペロペロ、ペンペン、

ポアポア、ポイポイ、ポエポエ、ポオポオ、ポカポカ、ポキポキ、ポクポク、ポコポコ、
ポサポサ、ポスポス、ポソポソ、ポタポタ、ポチポチ、ポツポツ、ポテポテ、ポトポト、
ポニポニ、ポノポノ、ポリポリ、ポロポロ、ポワポワ、ポンポン
*拗音略。

擬音・擬声語などがあるとその象徴に左右されるので一概には言えないが、 平たいというよりは何か接触というような物に関わる事じゃないかな。
後に続く言葉にも影響されるみたいだ。何だろう…質感とか接触に関する反応とかかな。

100 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/08(火) 22:18:10
>>92 は
英語では plane, plan, plate, plat かな
(flat など f から始まるのも元は p だったみたいだから入れても良いか?)
日本語は 平たい、ぺらぺら、低い とか
なのを思い浮かべていたのかなと思うんですが、英語で p から始まるのは、むしろ
反対の意味のほうが多いいような。
prick(刺すこと), peg(釘でとめる), press(叩きつける), peace(元は押さえつけること)
平たいものは、pl-から始まるごく一部のような気がする。

101 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 00:45:06
やっぱりパ行は接触系?日本語では接触から、その触れる境界面の変化、 そして、それらの動きの変化などを表しているのかも。唇が接触したり 息を噴出すのに窄めたりして発音するからそれに似る音になるのか。
見たら分かると思うけど、平らなどの意味には限れないよ。あくまでもプッと 吹く様な風にひるがえる所からの連想で、風に飛ぶような薄っぺらい物としてだろう。
そう見ると息の通りや風に関することにも言えそう。あと何かの空洞も連想する。

planeとかはかんなも意味する。
語源は「平らな物」「平らにする物」からだそうな。仕切るとか断面図というか そういう系統かな。語源が同じなのだろうから似て当然だな。
あと言葉が古いとその間に意味が移って行ってしまうので掴み辛くなる。

でこのスレはやはり英語から考えるのか?言語によっても音象徴が違うだろう。
ラテン語源の場合ラテン語からだし、ギリシャ語もあるし。
それに型が固まった言葉からだと、そこからの印象とかは分からないかも。
擬態語や擬音語の語源からの方がまだ分かりやすいんじゃないだろうか。

102 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 01:22:53
特に英語から考えるという限定はないと思いますよ。
本来、Sound Symbolism は「1つの言語によらない普遍的な特徴」を 扱うようなんですが、そんなことを言ってたら、殆ど面白いことは 出ないような気がするんで、各自が勝手に仕切って、自分の
興味のある言語で、音と意味が関係ありそうなところを議論して いけば面白いかなと思います。

ところで日本語は、「張る」とか「原」とかで、 なにか拡張しているイメージなのかな?

103 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 03:21:10
>>93
平ping 板ban 布bu 播bo 普pu 敷fu 背bei 皮pi 表biao
あと英語だとpaperとかも♪

>>102
原・張る・広いも昔はPだからナカーマ

104 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 07:53:39
>>103
なーるほど。でも、僕は、平らというよりは
拡張、拡大、広がる
イメージが強いな。例えば、「腹」は完全に平らというよりは 少し出てるような気がするし。中国語の発音は知らないけど。 「風(ふう)」も動きがあるし。

105 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 20:11:53
冗談だと思って聞いてくれ

現代英語で「p-」から始まる語がたとえば「平たい」とイメージできる語が結構多いとする
そして現代英語母語話者は「語頭の p 音に”平たい”というイメージをもっている」とする

周知のとおり、現代英語で語頭に/p-/が立つのは借用語だけだ

106 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 21:22:10
>>105
ごめんなさい。趣旨がよく分からないので外してるかもしれませんが、 仮にあなたが言うように、現代英語のpで始まる語には「平たい」という イメージがあったとしましょう(私はそうは思いませんが)。

で、現在英語で語頭に/p-/が立つ語の大部分がフランス語経由の ラテン語起源の単語だとしたら、それは英語を通してラテン語の性質を 言っているだけじゃないんでしょうか? pが「平たい」という仮説以外に 悪いところは見つからないように思うのですが。

107 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 21:35:02
paperだってパピルスだから、エジプトとかの土着語だったんじゃないの。 それが英語さらには日本語にまで定着した背景に なにがしかのナニが働いたと仄めかすのが楽しいところ。

108 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/09(水) 22:27:26
一応パピルスのことを調べてみた。 製造に案外手間隙がかかりそう。
で、名前は出荷した港ビブロスからだそうで、これは深追いしないほうが
よさそう。定着になにがしかのナニが働いた可能性はあるけど。

109 :105:2005/11/10(木) 03:31:05
(続き)
とすると、古英語の話者は「語頭の p 音に”平たい”というイメージ」をもっていなかったことになるのだが、 「平たい」というイメージはたぶん普遍的なものなので、 なんらかの音素でそれをあらわしていたはずである。
(語頭音だけであらわさなければならないとするならね)
もちろんそれは /f/ (PIEの/p/由来)である。

110 :105:2005/11/10(木) 03:33:28
>>106
>(私はそうは思いませんが)。
私も思いませんw

111 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/10(木) 04:43:52
ちくしょうおれだけかよ

112 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/10(木) 04:49:07
>>102-104
p, ph, f, h, b, v, w, whとかの唇~母音に近い系統まで拡大するのか?

>>100
日本語の擬態語や擬音語ならばピシ、ペン、ピッ、ペシなど何か破裂したような 反発したような音があるよね。音が似通ってると構造も似通った物になるから それの形態によっていろいろ分かれてるんじゃないかな。

平たい系なら手の平での音とか。パン、パシ、ペシ、ポン
手での使い方の違いでいろいろできそう。丸まって空気を含んでくると 包んだり膨らんだりの系統になる。プカ、パク、パフ、ポコ、プク、ポワ
でそこからの変化で空気漏れたり破裂したり開いたり、ピウ、パン、パカ、ピラ、パッ、パア
それでこんどは指で弾いたり飛ばしたりついたり、ピン、ピシ、ペシ、ペン、ピッ、ピタ、ピチ
そのほか発したり、フワフワしてる物や揺れ、断片など、ピカ、プワ、プラ、プル、ポロ、プツ、パラ

いくつか重なる物もあるし物によって違う意味もある。恣意的なんで難しいが。

113 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/10(木) 08:07:28
>>109-110
人間ができてますね。
> 「平たい」というイメージはたぶん普遍的なものなので、
> なんらかの音素でそれをあらわしていたはずである。

辞書を見るのが好きなので、時々英語とフランス語の辞書を なめまわして見ますが、b,f,p,v,wあたりに「平たい」単語は それほど沢山無いように思います。
進行、運搬、注入(-port-, -fer-、 pour, flow, blow, -fuse-, peg, point)、 攻撃(battle, -bell-)、
圧力(press, force)、言う(-fess-)、突発、分離(break, freak, branch)
と いった唇での破裂音と心象的に結びつきやすいものが多いように思います。
「平ら」は語頭の音を割り当てるほど基本的じゃなかったんじゃないかと
思います。「広がり」+「なにか」として表すとか、少し長い擬音(ぺらぺらや
flatter,flagなどの最初のほうflaくらいか)で間に合わすとか。

以上、あくまで私の心象なので、他の人はどう思うかは分かりませんが。

114 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/10(木) 08:12:42
>>113
> 唇での破裂音と心象的
w は別として、f, v は p, b が摩擦音化してできたと仮定しての話です。
全部が全部そうじゃないでしょうけど。

115 :105:2005/11/11(金) 02:46:14
>>113
では、「平たいというイメージをもっている」を 「平たいというイメージをもったり、進行、運搬、注入というイメージをもったり云々する」と読み替えてくださいw

(>>109の続き)
これは、ある段階のPIE話者がもっていたであろう、語頭(形態素頭)の/*p/と「*平たいという」イメージ(の再建形)とのむすびつき(の再建形)が、 ゲルマン語派においては/f/で、ラテン語、俗ラテン語・古フランス語・中期……にあっては/p/で継承された、 ということを意味している。

ここまでは、なんとなくまあそうかな、そうだろうなというイメージ・印象(w)で。

ここで、英語にもどるとですね、
語頭の/p/の供給源は、古~中期フランス語、ラテン語、ギリシア語などがあると思うのですが、
Pケルト(大陸のも島のも)というのも完全に無視することはできないのではないかと思うんです(あくまで印象ですw)

116 :105:2005/11/11(金) 03:21:25
長々と冗談を書いておいてあれなんですが(しかもまだ続きます)、 私自身は、この辺に関係したりしなかったりする話題でいえば、 「明らかにオノマトペである」などといった表現に興味があります。

117 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/11(金) 09:09:24
まだ趣旨がよく分からないので、とりあえず冗談を先に続けて いただけないでしょうか?

音を考えるとき、その歴史的な変化も考えにいれることが重要ですね。
例えば、英米仏の単語を見るときは p だけでなく、f も見ることが 大切ですし、日本語の場合は h の項でしょうか? (ここは k から の変化も合流してるの?)

とは言いつつ、一旦、pやfなどの属ができてしまうと、それぞれで 特有の印象を持つような。たとえば、同じ語根から来ている
break:壊す
fracture: 骨折する、破壊する
でも、なんとなくfractureの方が軽そうな気が。あくまで印象です~。

とりあえず、冗談を先に続けていただければ幸いです。

118 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/11(金) 09:33:38
しかし、b, f, pでそれぞれ様相はずいぶん違いますよね。 pの項にはbreakにあたる単語が見当たらないような気がします。 f のほうには fragile, fraction などがあるのに。

119 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/13(日) 23:21:04
いま、suck (吸う)の語源を調べてみたら、
imitation origin で PIE *sug/*suk から
と書いてあった。「吸う」とも共通点がありそうで 面白い。「吸う」も imitation origin かしら?

120 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/13(日) 23:34:55
今でも吸うさまは「ちゅうちゅう」だからそうかもね

121 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/13(日) 23:38:22
ちょっと聞きたいのだが、英語で、「鼻」に関する動作の名詞類は、 sn- とか sm- で始まる語彙が多いのですが、これは、サウンド シンボリズムとかいうものですか?
smel, sniff, sneeze, ...
もしかしたら、smart ってのも、鼻筋がとおったとかいう意味なのか。

122 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 00:03:57
サウンドシンボリズムかどうかは分からないけど、 sneeze, snort, snore あたりは imitation origin
じゃないかって書いてあるみたい。

で、sm- は鼻に関したものはないんじゃないかと思うのですが。
smell は焼け焦げたにおいで、smolder に関係あるそうで、 もしかしたらsmokeとも関係があるかも(後者は僕が思っただけですが)。

 

123 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 00:34:44
>>122
なるほどね。鼻ならす音が、sn sn sn なんですね。
で、鼻ならしつつむせるような音が、たぶん、sm sm sm なんですかね。
とにかく、こんだけ似たのがそろうとやっぱりなんかありそうかと おもいますね。

124 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 02:08:31
スンスンスーン(AA略)

125 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 07:01:16
>>123
直接的には
smolder (くすぶる)、smother (窒息死させる、消す)、smoke (煙)、
そしてたぶん smell (匂う)
の語源は、「煙」の方が主みたいですよ。「煙」の先に「鼻」の可能性が 無いとは言わないのですが。

126 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 09:56:04
SMOKEもくもく

127 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 22:04:31
語頭の n が否定的な意味合いってのはガイシュツ?
ない null not negative

128 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 22:24:47
km:けむり・くも・こもる・かま・かまど
mk:もくもく・むく(犬)
ms:むす・むせる

129 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 22:30:09
near=近く
next=次
navigate=航海する
name=名前
nehmen=取る(ドイツ語)
nach=~に向かって(ドイツ語)
Namen=名前
成る(なる)
均す(ならす)
伸びる(のびる)
??(nahta)=産む、結果をもたらす(朝鮮語)
??(nohta)=置いておく(朝鮮語)
??(nophta)=高い(朝鮮語)

は?
別に嫌がらせじゃないけど、nの項には、否定だけでなく、何系統かあるみたい。
あるいはそれぞれの系統間で何かの関係があるか。

130 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/14(月) 22:38:11
ちなみに横文字の例は何かへの接近のイメージが あるものをあげたつもりです。navigate はちと疑問ですが。
name も疑問かも。ただ、「南無阿弥陀仏」が、「name 阿弥陀仏」で、 「阿弥陀仏に帰依します」という意味らしいから一応、接近ととって 書いておきました。もしかしたら、単に、阿弥陀仏の名前を
唱えなさいといってるだけかもしれませんが。
日本語と朝鮮語は、何らかの動きがありそうな語を書きました。

131 :127:2005/11/15(火) 01:23:44
ただのヨタ話で出しただけですので
あまり真剣に検討されても私は困ってしまうのですが(汗

132 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/15(火) 03:21:12
漢語では不・無・勿・莫・否・別・没など否定はpbmf(w)の唇音系だね

133 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/15(火) 07:13:58
>>131
いや、別に、頭の体操くらいの意味でヨタ話をもう少し続けようと いうだけです。「厳密な証拠を」とか「科学的な方法で」とか いうと2chでは無理があるので、もっともらしい議論ができればよいかと。
確かに n に否定を意味する一群の語はあるわけで。

134 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/15(火) 07:50:38
>>132
中国語はpの系列ですか、面白いですね。 n系、p系以外の否定を持ってる言語もありますかね?

ところで「否定」って考えてみたら2種類くらいない?
(1)積極的な否定(何かが起こることに対して、そうでは無いということ)
(2)消極的な否定(何かの強制から逃げること、嫌がること)
(2)は動物の世界でも普通にあるけど、(1)はある陳述を作って、それに
対して否定の陳述ができるので、少しメタで少し高度じゃな~い?
(結局はおんなじかもしれんけど)

135 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/15(火) 08:13:18
>>132

negation (否定), negro (黒人<-スペイン語の黒いから), noir(仏 黒い), nuit(仏 夜)は
全部ラテン語の nigareあたりから来ていて、もともとは「影、暗いところ」と
言う様な意味だったような気がします(大雑把ですみません)。特に「g」は、
発音場所が、口の前の方に移動してくると「i」の発音になるので、元は
「n + 母音+ g」のような形ですよね。
night, Nacht も親戚ですね。

中国語は漢字で書くと全部違った語に見えるのですが、お互いの親戚関係って
分かってるんでしょうか?

136 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/16(水) 03:48:03
中国語は(特に古代は)孤立語的性質が強いから 語の派生というのはほとんど無くて 上の例で言えば、別bieは不bu+要yaoと思われる、ぐらい。
(「わかれる」という意味ではなく「なかれ」という意味。漢字は借りただけ)

137 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/16(水) 07:57:43
どうもありがとうございました。
> 別bieは不bu+要yaoと思われる、ぐらい。
それでも、いくつかはそういう関係が疑われているんですか。

138 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/18(金) 20:08:25
mamaとかmammaとかいう音は世界中で 母、乳房、乳汁、食物といった意味を持つ。

139 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/18(金) 22:42:37
>>135
中国語の場合は、形声文字は基本的に同じ語彙なのに、使われる場所が 違うという理由で違う意味符合がくっついて作られた文字だということ ですので、活用はないけど、逆に一つ一つの音節がかなり幅広い意味を もつというのがあります。だから、甲骨文字の段階では意味符合がなく、
ほとんど音節文字になっています。
たとえば、「鰐」は、「顎」と同じ音符をもっていますが、「顎」の 「頁」は、人の顔の意味ですから、ようするに、日本語でいえば、 「あご」という名前の動物がいて(顎がでかいからでしょうけど)それ
が川に住むから、さしあたり魚偏くっつけて、鰐にした、というような 感じですね。
時代とともに、発音が変化したので、今ではかなり違う発音になっている 場合もありますが、漢字、とくに形声文字のもつ音符の部分は、そういう 成り立ちがあるということで。

140 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/19(土) 00:56:46
>>139
詳しいご説明、どうもありがとうございます。

私は中国語がまったく分からないし、ここにある辞書もこの間、 某100円ショップで105円でかってきたものなので 見当違いのことを言ってるかもしれませんが、
・中国語って母音はじまりの語は殆ど無いんですね。
(105円の辞書がそうなってるだけ?)
・mやnの項って、日本ではbやdで始まる語がかなりあるので、
かなりの割合で鼻音化してしまったんですかね。
馬、罵、買、売、麦、忙、帽、...
男、泥、努、怒、暖、...
・Kの項に心なしか、穴、空間に関係ありそうな語が多いような
開、坑、杭、空、孔、口、拡、
・現在の「黒」の読みは hei なのに日本では「コク」ということは
もしかして後ろの「i」はkの硬口蓋化だったりして

141 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/19(土) 04:44:18
>>139マユツバモノ
『「頁」は、人の顔の意味ですから』
「顔」じゃないだろ。
「頁」の一番下の「ハ」を
一番上に持っていった「首」の意味だ罠。
「チャングム」の第1回~第3回辺りに出てくる罠。

142 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/19(土) 09:31:16
チャングムってなに?

143 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/19(土) 20:00:48
南ウリナラのドラマ

144 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 17:32:05
>>140
音符が共通する文字(で書かれる語)は同じ「イメージ」を共有しているというのは、 論証しづらいがかなり説得力をもって受け入れられている。
戔:すくない
浅:水が少ない
残:骨がバラバラになった状態→「残る」とか「残虐」
箋:竹(紙のかわり)の切れっ端
銭:小さい金属のカケラ、とか。
藤堂明保が清代学者の研究を元に「漢字家族」として提唱した。

>中国語って母音はじまりの語は殆ど無いんですね。
y-・w-で始まる語は、綴り字上はそうなっているが、ゼロ母音+i・uと 解釈できるのでそうでもないかと。(つまりiという綴りはなくyiと綴る)

>mやnの項って、日本ではbやdで始まる語がかなりあるので、
>かなりの割合で鼻音化してしまったんですかね。
中国語で鼻音化したのではなく、もともと鼻音だったのが 局所的に(唐代の長安で)非母音化した。それを採り入れたのが日本の漢音で 日本にそのまま残ったということ。

145 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 18:11:14
>>140
>  ・Kの項に心なしか、穴、空間に関係ありそうな語が多いような
>    開、坑、杭、空、孔、口、拡

漢語はもともと頭子音(声母という)があまり多くないから 現代北京語でk始まりというだけで括るのはナニだと思う。

藤堂『学研漢和大字典』からテキトーに拾うと
(発音は上古音、@は中舌中高母音、Aは前よりのa、Hはhの有声音)

開 k'@r  ひらく、凱(明るく開けた)などと同系

坑 k'Ang 真っすぐに掘ったあな、亢(真っすぐなノド)と同系
杭 Hang これは(真っすぐに立てる)クイ。※現代語ではk始まりではないから抗の誤り?
抗 k'ang (力に対して真っすぐに)あらがうこと。

空 k'ung 穴が開いてがらんどうなさま。工(つきぬける)を含み、孔腔肛攻などと同系
孔 k'ung 空とは声調が違うだけ。
口 k'ug 孔と音が近い

拡 k'uak 四方にひろげる。廓と同系。広(=廣)、黄とも関係
てなことが書いてある。

146 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 18:30:10
>>140
>  ・現在の「黒」の読みは hei なのに日本では「コク」ということは
>   もしかして後ろの「i」はkの硬口蓋化だったりして

まあこれだけ見ればそうなんだけど、古代において韻母(母音+末子音)が同じ
徳・則・黙などは現代語では-iになってないからめんどくさい。

> 某100円ショップで105円でかってきたものなので
萌え。

147 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 19:40:25
>>146
一つ質問していいですか?ピンインのeの音は昔はなんだったんですか?

148 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 21:41:40
>>144-146
丁寧なご説明、本当にありがとうございます。

> >かなりの割合で鼻音化してしまったんですかね。
>中国語で鼻音化したのではなく、もともと鼻音だったのが
>局所的に(唐代の長安で)非母音化した。それを採り入れたのが日本の漢音で

そうだったんですか。
私は、あの元気の良さそうな動物(馬)を「マー」と呼ぶのは感覚に 合わない(やはり「バー」でないと)のと、鼻音から破裂音へのエネルギーの 高いほうに変化するのも普通なさそうだと思って、「バー」から「マー」かと 考えたのですが。やはり中国人のエネルギッシュなしゃべり方を考えると
鼻音から破裂音へもあるかもしれませんね。

149 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/21(月) 21:45:10
>>145
> 現代北京語でk始まりというだけで括るのはナニだと思う。

さすがにkだけで括るつもりは、私もなくて、kで始まる語の中に ある大きさの
> 穴、空間に関係ありそうな語
の集合があったというくらいの意味です。
>>144 漢字家族のリンク
ありがとうございます。見てみます。

150 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/22(火) 23:32:56
>>147
ごめん、すぐにはワカンネ。
専門にやってる人ならどういう本を見ればわかるか知ってると思うが。
「昔」というのが中古(隋唐)ならその字の属する「韻」を見て、
(漢和辞典にものってる。そこにあげた黒・則・黙は「徳韻」に属する)
その韻単位で見ていけばいい。
ちらっと見たところではほかに「歌韻」-a,「合韻」-@p,「曷韻」-at
などがある。韻母は基本的には時代が新しくなるほど合流して少なくなっているが
声母や介音によって分かれたりすることもある(らしい)
つか中国語の話はこのへんでカンベンして下さい;

151 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/23(水) 18:09:33
>>150
ありがとうございます。

152 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/24(木) 04:03:28
日本語では「ヌ」にエロい響きがあると思う。
「ヌード」「脱ぐ」「濡れる」「抜く」と、エロい言葉が多い。
「ヌ」とランダムな音を組み合わせてオノマトペアを作っても、
たいがいエロい意味を持ってそうな並びになる。

153 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/24(木) 15:38:10
英語の Dick は、基本的には人名だが、スラングとしてペニスという意味もある。
人名のときは人偏を付けて「イDick」、ペニスのときは肉月を付けて「Dick月」と表記すれば、
古代中国人が漢字を形成した方式を再現することになる。

同音異義語の二つの語義が、方言間借用なんかで別経路の音韻変化を受けると、
同音異義語が分化して「同系の別単語」になる。
英語の strike が、日本語で「ストライク」「ストライキ」に分かれたのを思い浮かべるといい。

156 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/24(木) 22:03:49
>> 某100円ショップで105円でかってきたものなので
>萌え。

萌えられちゃったので、三省堂のデイリーコンサイス日中辞典を 買ってきました。小さな辞書ですが、他はずいぶんと高かったので、 これで勘弁してください。当面、中国語は勉強する気はないので。

とわ言いつつ、>>150 によると中国語のわらいは終わっちゃったんだよな。

157 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:06:49
*gno- 知る

スレタイの趣旨とは少しずれるかもしれませんが、英仏の単語
know (英:知る)
connaitre (仏:知る)
の音が良く似ているように思って(英語の k と n の間に母音があれば、
どちらも con- =一緒に -> 繋げる -> 知る というところから
来ているのかなと思った)、調べてみたのですが、それほど単純なものじゃ
なかった。
connaitre <= cum-(共に) + gnoscere(知る)
gnoscere は、PIE の *gno-(知る) から
know <= ... <= *gno-(知る) から
で、後ろの部分 *gno- は共有しているんだけど、
前の con- はknow のkn とは関係なかったみたい。

158 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:10:07
でも、何で *gno- が「知る」なんだろうとか、英語に沢山ある kn- 始まりの単語の由来は何なんだろうとか、もしかしてやっぱり 「con- 一緒に、結合」と関係有るんじゃなかとうかとか、 色々疑問がでてまいりました。

159 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:30:13
knife(ナイフ), knight(騎士), knuckle(こぶし), knee(ひざ), knock(ノックの音が), ...

knight は、古英の「cniht=boy, youth, servant」 から来ていて、それ以上は 分からないそうです。でも、勝手な推論ですが王の一族の青年と思えば king, kin, kind あたりと関係しなくもない、
「kin=family」 なんで、 「con-=共に」とも再度関係しないかとの 疑いもまだあるかと思います。

knuckle, knee は、体のジョイント部分で、もろに「con-=共に」と意味を共有してるし、 フランス語の cou(首) <- col (首)は、つながった部分というのがもともとの 意味なので、kn- はもともと間に母音があり、con-とイメージを共有していたと 考えることもできるのかなと思いはじめました。

160 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:35:54
で、元に戻って、*gno- ですが、これもcon-とイメージを共有して、 対象物と自分とつながっていると言う意味の可能性もまだあるかなと 疑っています。

穴がボロボロありそうな推理ですが、話題提供ということで。

161 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:44:59
ちなみに英語のneck(首)も昔はhneccaと、nの前にhがあったみたいで、 その先は正確にはさかのぼれないらしいけど、これもknで、 蝶番(ちょうつがい)みたいなイメージなのかなという気もします。

162 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 22:52:37
そういえば日本語も「首」は、k始まりですね。 これは「縊る(くびる)」と関係ある?

163 :名無し象は鼻がウナギだ!:2005/11/26(土) 23:57:59
knife(ナイフ), knight(騎士=若造にしろ), knuckle(こぶし), knee(ひざ), knock(ノックの音が),

全部ケンカ関連用語。
むかしケンカをするとき「くぬやろ~」と言ったのが始り。

171 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/06(木) 15:56:30
既出だったらすみんませ。
「へび、はぶ、はも、ひも」は実は同語源ではないかと思いついて以来ずっと眠れないのですが、どうしたらいいですか。
あと「へら、ひれ、べろ」はどうでしょう・・・・。

173 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 12:06:26
>>171
へー、面白そうですね。1つ目の列は最初がハ行で、後ろは唇の音ですね。
それぞれの関係は一様ではないですよね。
「へび」と「ひも」は同じ日本語の中に同居していて、 「へび」と「はぶ」(沖縄だけ?)は似たものを指す地域的な リエーションのような感じがしますね(日本全国で「はぶ」と いうようでしたらごめんなさい)。

あと最初の「ハ」は唇の音か喉頭の音かどちらでしょう?
喉頭の音なら「かむ(噛む)」も同系統の語のような。

もう少し展開してみていただけると楽しいです。

174 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 12:42:06
むしろ「噛む」より「食む(はむ)」では。

175 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 13:57:02
>>174
「ハ」行音は、「ぱ」行音起源のものと、喉の奥での破裂あるいは摩擦で 作る音起源のもの(今の「カ」行音、「ハ」行音に近い)が混ざっている と思うのですが、そのどちら起源のものと関係がありそうかというという 意味で「かむ(噛む)」を例に出しました。

ところで、「ほふる(屠る)」も関係ある。 そういえば「ほほ(頬)」も?

176 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 14:04:38
本州のハ行音はすべて唇音起源なので 本州で「へび」と言う以上「かむ」由来ということはありえない。

177 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 14:38:38
朝鮮語 baim(蛇)

178 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 14:39:40
> 本州のハ行音はすべて唇音起源なので

そうですか。では、「へび」は「はう(這う)」とは関係が あるかもしれませんね。

179 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/08(土) 15:21:52
>>177
> 朝鮮語 baim(蛇)
でるかと思ってたけど、やはりというか。。。

原始日本・極東アジア語族みたいなものがあって、 半島では今の朝鮮民族に侵略されてしまったけど、 いくつかの語はなんとか生き残ったんですかねぇ。。。

180 :171:2006/04/11(火) 11:51:16
ああっレスがついてる! どうせ過疎だからと思ってしばらく見に来てませんでした。すみません。

私が考えているのは、過去の日本語に、
p-m- または p-b- という音に「細長い」のシンボリズムが、
p-r- の音には「ひらべったい」のシンボリズムがあったのでは? ということです。
あと追記ですが、後者のグループには「ひら(べっ)たい、ひらひら、ぺらぺら」も追加してみます。

朝鮮語との関連は当然検証したいところですが私は知識がありませんorz
あと、もし「這ふ」と同源だとしたら、「細長い」説は却下かなあ・・・

181 :171:2006/04/11(火) 11:56:36
× あと、もし「這ふ」と同源だとしたら、
○ あと、もし「食む」や「屠る」や「這ふ」と同源だとしたら、

スマソン
182 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/11(火) 20:53:29
>>180
> p-r- の音には「ひらべったい」のシンボリズムがあったのでは? ということです。

p-l-かもしれないですよ。印欧語を引くと怒られるかもしれませんが、
plat, plate, place などありますから。

183 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/11(火) 21:07:18
すみません。>>182 は言っても仕方のないことなので忘れてください。
私は、「は」行は、広がり、膨張、薄いイメージなどですね。
「張る」、「原」、「春」、「平」、「開く」、「ひる(屁を)」、「振る」、
「剥ぐ」、「はずす」、「恥」、「端」、「干す」、「吹く」、「拭く」
など。
でも、「踏む」、「掘る」などはそうでもないですね。

184 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 14:11:52
以下は和語で先頭が「ハ」の語句を歴史的仮名遣いで分類した物。
先頭の「ハ」に「バ・パ」は含んでいない。

見れば明らかな通り、「平べったい」などという安直なシンボリズムで括れない語句が
第一音節がハの語句を見ただけでもゴロゴロとありますよ。


は:刃,羽,葉,歯,端-,刷-.
はあ:はあ. はい:はい.はえ:栄え,鮠,蝿,生え,延,映え,生える,映える,栄える.
はか:墓,捌かす,捗る,儚い,儚む,袴,計らう,図らず,秤,量り,計り,図る,諮る,謀る. はき:吐き,掃き,履き. 
はく:吐く,佩く,穿く,刷く,掃く,はくい. はけ:捌け,捌ける. はこ:箱,運び,運ぶ,はこべ.
はが:剥がす,鋼,剥れる. はぎ:接ぎ,脛,萩,剥ぎ. はぐ:剥ぐ,接ぐ,育む,はぐらかす,はぐる,はぐれる. 
はげ:禿げ,激しい,剥げ,励ます,励み,励む,禿げる,剥げる.
はさ:はさ,挟まる,鋏,螯,挟み,挟む,鋏む. はし:端,箸,橋,艀,梯,はしこい,はしっこい,榛,はしゃぐ,柱,
走らす,走らせる,走り,走る. はす:斜,蓮. はせ:馳せ,はせ,馳せる.

185 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 14:12:42
はざ:はざま. はじ:端,弾き,弾く,弾け,弾ける,始まる,初め,始め,始める. はず:筈. はぜ:鯊,櫨,爆ぜる.
はた:畑,傍,端,旗,機,叩き,叩く,はたと,畑,果たし,果たす,はたち,はためく,働き,働く. 
はち:蜂,鉢,はちきれる,はちす,はちゃめちゃ. はつ:初,二十日,はっきょい,はっきり,はったと,はったり,
はっと,はつる. はて:果て,はて,果てし,果てる. はと:鳩,はとこ.
はだ:肌,裸,はだかる,はだける,はだし,はだれ. はぢ:恥,恥ぢ,恥ぢらふ,恥ぢる. 
はづ:恥づかしい,辱める,外す,弾み,弾む,外れ,外れる.
はな:花,洟,鼻,端,話,放し,放す,離す,話す,話せる,放つ,甚だ,離れ,放れ,離れる,放れる. はに:埴輪.
はね:羽,跳ね,撥ね,刎ねる,跳ねる,撥ねる.
はは:母. はひ 灰,蠅,這ひ,入り,入る はふ 這ふ,
はば:幅,憚り,憚る,憚れる,羽ばたく,阻む. はび:はびこる. はぶ:はぶ,省く. はべ:侍る.
はま:浜,蛤,はまち,嵌まり,嵌まる. はみ:食み. はむ:食む. はめ:嵌め,嵌める. はも:鱧.
はや:早,鮠,早い,速い,早く,速さ,林,囃し,生やす,囃す,疾風,はやぶさ,早まる,早む,早める,流行り,逸り,流行る,逸る.
はら:原,腹,払い,払う,祓う,同胞(はらから),晴らす,腫らす,原っぱ,はらはら,孕む,はららご,腸(はらわた). 
はり:針,鍼,張り,梁,磔,はりはり. はる:春,張る,貼る,遥か,遥けし,春めく. はれ:晴れ,腫れ,晴れる,腫れる.
はん:はんべる.

186 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 17:04:27
第一義的には「ぱ」の破裂音的なシンボリズムじゃない?
「平べったい」はn段階後の派生した意味のような。

187 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 17:51:39
そうだね。幾つかある内の弌つに「平べったい」があるかもね。 ある物から生じた音を口で擬似的に表現したのが音象徴なんだろうな。

ただハ行など変遷があるものは、時と共に音韻が変化していってるから 例としてとるのは難しいんじゃないだろうか。逆に分析のしがいがあるかもしれないけど。

188 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 20:44:07
>>187
よくよく >>184 と >>185 を見ると、見事に
・突発
・発射
・勢いのよい推進
・中心から離れていく様
と言ったイメージの語が集まってるように思うけど。あまり関係が深そうに見えないのは
> は:刃,葉,歯
> はか:墓,捌かす,捗る,儚い,儚む,計らう,図らず,秤,量り,計り,図る,諮る,謀る.
> はは:母. はひ 灰,蠅,這ひ,入り,入る はふ 這ふ,
> はり:針,鍼,
こんなところ?

189 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/15(土) 21:42:38
どれをどのイメージとしていってるの?
見方によってどのようにでもまとめられるように思うけど。

190 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/16(日) 11:54:19
>>189
> どれをどのイメージとしていってるの?
> 見方によってどのようにでもまとめられるように思うけど。

そうですよね。それを言わないといけないんですが、私も疲れて、それを やるだけの力が無いんで、>>184-185 の中から単語を拾って、イメージの 骨格だけ作ってみました。下のアップローダにアップロードしてみましたが 72時間でなくなるそうです。ごく骨格だけ作成しましたので、みなさんも 一度、ポジティブな気持ちになって肉付けしてみてもらえませんでしょうか?
批判はそれからやればよいと思います。批判家だけで構築する人がいないと 一歩も前には進まないので。

193 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/16(日) 22:49:07
拝見すると、色々考えてるみたいだね。分類について賛同できない部分もあるけど。
一応、>>184-185の引用元を言うと『三省堂国語辞典-第四版』から独断で抜き出したものなので
漏れがあることは承知しといてもらいたい。あと、これに「ぱ」は含んでない。
「パ・バ」を含めると範囲も広がって語句のつながりがわかるかも知れないが。

「ハ」単体の語句は「端っこ」からの引伸義が考えられる。
刃,羽,葉,歯,端など
つまり、先端とか尖った印象。表す形状から薄い、平たいなども連想する。
「生え」は[栄え,映え]と似る。「生え」は茎や髪の毛ような形状のものが 出てくる印象。[栄え,映え]は突出するような意味合いや印象。

「墓」に関しては果敢無い(儚い)という所から、ないをとった「果敢」に 何か確固とした物の意味があるのかも。捗る(はかどる)から考えると 何か積み重ねるような、頼りになるような意味があるかも。
そしてこれに関連して、はかる[図る,計る,測る,量る,諮る,謀る]、
はかり[量り,秤]などが挙げられる。これは面積、容積、量、距離などをはかる ということから、積み重ねや確固とした物という部分にもつながる。
目指す、めぐらすような意味も転じてあるようにも感じる。

194 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/16(日) 22:50:17
はき[吐き,掃き][履き]、はく[吐く,掃く][佩く,穿く,履く,刷く]、はけ[刷毛,捌け]の類は、
外に出す意と、外に付いてまとう意、刷る意などが想起される。
そして、これが取れたり付いたりするような意味の語句も連想できる。
はぎ[接ぎ,脛][剥ぎ]、はぐ[接ぐ,育む][剥ぐ,はぐれる]、
はげ[禿げ,剥げ][激しい,励み,励む,励ます]などがそう。これらは相通じるものがある。
接して動くことで取れたり付いたりが起こるということかもしれない。

はこ[箱,運ぶ]は何かを入れる空間がある印象で、そこから
それを動かすようなことを連想するのではないだろうか。

はさ[挟まる,鋏(はさみ),螯,挟む,鋏む]は何かに接して、まとわり捕まれる感じ。
はし[端,箸,橋,梯(はしご),柱][走り,走る]は端っこ、先端のような所や
両側からせっつかれる印象、また支えになったり、かける意味があったりする。
どれも重なり通じる部分がある。
はす[斜,蓮]は何か掛けて張ってる感じだろうか。
はせ[馳せ,馳せる]は駆ける意味で駆けるという部分で関連しそう。

はじ[弾く,弾ける][始まる,初め,始め,始める]では何か突いて飛ぶ印象や
そこから何か起こることを意味する。
はず[筈]は掛かるとか端のような意味だろうか。はぜ[爆ぜる]これも弾ける意味。

と、ここまで書いて私も面倒になって来たのでここで一旦終わります。
だだ書いてる内容が音象徴と関係あるかどうかが微妙にあやしいのが気になる所。

>>193-194
色々な考え方があるんですね。私のはかなり straight forward でしょ。
(ダウンロードできて無かったら意味をなさない質問ですが)。

「はずす」、「はじ」、・・・
「剥ぐ」、「剥げ」、・・・

ここは「は+ず(使役+α)」、「は+ぐ(使役+β)」で、「は」としては
同じカテゴリ「中央から周辺・分離」のような気がします。αはよく分からないけど
βは意思かな。以上、結局、アップロードした図の説明をしているだけですが。

196 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/16(日) 23:20:54
>>194
> はさ[挟まる,鋏(はさみ),螯,挟む,鋏む]は何かに接して、まとわり捕まれる感じ。
> ...
>はす[斜,蓮]は何か掛けて張ってる感じだろうか。

これも自説(図)説明になるけど、アップロードした図では、
「はす」が先に出来てこれは2つのものの間に何かを置いて
分離あるいは(結果的に)結合した感じ。「はすかい(斜交い)」って
そんな感じですよね。で、ここから
はし(橋):「はす」+「i」 で「はす」の名詞形
はしご(梯子):「はし」+「子」
はさむ:「はす」+「あむ」で、ごめん、よくわからん。とにかく、
二つのもので間のものを押さえ込むこと。
が出来たという立場。

197 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/16(日) 23:33:12
>>194
> だだ書いてる内容が音象徴と関係あるかどうかが微妙にあやしいのが気になる所。

音象徴は、
・一番原始的な意味の単語(語根)が形成される段階と
・その後、何らかの規則で生成された多くの語が生き残るかどうかに対するバイアスと
・いつの段階でも発生し得るオノマトペの形成
くらいでしか利かないと思います。そのほかは語の生成だったり、変化だったりの別の説明を
つけるべきかと。個人的な意見ですが。

198 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/17(月) 01:01:29
肛門破裂音を、大抵の言語で両唇破裂音であらわすのはなぜ!?

199 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/17(月) 01:18:37
聴覚的に似てるから 筋肉の上の粘膜どうしの破裂音だし

200 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/17(月) 02:25:02
>>195
はい、落とせましたよ。これは何と言うか知りませんが
樹状ソフト?のようなもので表画したものですかね?

straight forward ってどういう意味でしょう?
(直進的とか?それとも矢印「→」のことに掛けて言ったんですか?w)

「はぐ」等については、刷く(はく)が塗ったり落としたりと両方含むので 接近した物の関係や変化なのではないかと思ってます。

よく見ると「弾む」は「はづむ」なのに「弾く」は「はじく」になるのは何ででしょうかね?
ダ行とザ行の違いは、歴史的仮名遣いで間違って整理した結果なのかな。
あと、鋼(はがね)は刃金らしい。

201 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/17(月) 07:23:44
straight forward は特に凝った意味を当てている訳ではなく、 英語そのものの意味で、「真っ直ぐな考え方をしているでしょ」と いうことです。例えば、数学の証明なんかで、特に工夫しなくても
普通の人が考えるとおりでできる場合、
「その証明は straigt forwardである」
と表現することがあるので。「簡単だ」とか「普通の考え方でできる」とか 「特に工夫なしに理解できる」とかです。

> よく見ると「弾む」は「はづむ」なのに「弾く」は「はじく」になるのは何ででしょうかね?
> ダ行とザ行の違いは、歴史的仮名遣いで間違って整理した結果なのかな。

どうでしょうね。どこかで正確な知識を仕入れてこないと。当面、「はづむ」は考えから
はずしておいたほうが良いかもしれませんね。

> あと、鋼(はがね)は刃金らしい。

それではこれは「は(刀)」だけ考えればよいので消してよいですね。

202 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/04/17(月) 07:56:02
「は(ぱ)」のシンボリズムを多少更新したものをアップロードしておきます。

http://uploader.xebra.org/?id=5a43fdb
ファイル名:HA-symbolism2.png

204 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 13:57:19
日本語の
分く(わく)今は「分ける」か
割る(わる)
忘する(わする)忘れる
は、なんとなく「分離」で共通しているように思うのだけど、 「わ」が分かれる意味で、それに語尾-k、-r、-sがついたとか 解釈できないかなぁ。w が西洋流に言うと半母音なのが気には なるけど(もともと別の音から変化してきたとか)。
それと
湧く(わく)
沸く(わく)
枠(わく)
なんかがあるのも気になるけど。

205 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 14:54:46

plantとplaneを持ってきてplantは丈の低い植木を表しplaneは平らであるからpl-は低く下に抑えられた感じを表すというのはデタラメである。
例えばplumbum(鉛)やplaudere(拍手する)やplus(多い)はどうなるのかと聞かれれば答えようがない。
このように音象徴の例を挙げるときに恣意的に意味を関連付けられそうな単語のみ持ってくる可能性がある。
この反則技を排除するためにはpl-ならpl-のつく単語を余さず列挙することが必要である(枚挙の原則)。

「吐く」は息を吐くハーハーを表す擬音語であるというのはというのはデタラメである。
は行の音は現代では[h]だが古代では[p]であり息を吐く音をパーパーとまねることはない。
音象徴でも同じくknightとnightは夜と夜に見張りをする騎士を表すのであるというのはでたらめである。
比較についは古音を用いねばならない(古音の原則)

立つ、書く、見る、呼ぶ・・・そうだ分かったぞ!日本語は動詞の末尾がuで終わるんだ!uは動詞を象徴しているんだ!というのはデタラメである。
それは形態上の規則であってなんらかのニュアンスを表しているのではない。
文法的要素を排除しなければならない(形態の排除の原則)

206 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 17:19:05
>>205
「デタラメ」であるの意味にもよるが、正の方向にも負の方向にも 言い切ることはデタラメである。所詮、すでに成立の過程は分から なくなっているのでどちらの可能性もある。したがって、可能性の ありそうな部分を、ある人は正しさの観点から、ある人は有用さの 観点から、目的に合わせて論じればよろしい。

学問的に厳密な意味でサウンドシンボリズムを論じるなら、文法的要素を 徹底的に排除することが必要だろう。しかし、仮にサウンドシンボリズムという 現象があったとしても、文法的な仕掛けは相当早くからはいっただろうから 現在、あるいは文献上の語を説明するには、複合的な説明にならざるを得ない。
その説明に合理性があればよいのでは。また、例にだされたpl-をサウンド シンボリズム上のひとつの音と考えるべきか、すでに文法的な要素が入ってきて p と l が組み合わされたものか、あるいは母音などもあったが、縮退して 現在の形になったかは考慮の予知があると思う。

ハーハーから連想して、パーパーにつなげるのはあまりにも単純では?
「吐く」息の音は「パッ」じゃない?

207 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 17:21:11
> 音象徴でも同じくknightとnightは夜と夜に見張りをする騎士を表すのであるというのはでたらめである。

あなたの心の中にいる、あまりにも程度の低い想像上の敵を想定してません?

208 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 17:23:48
> 立つ、書く、見る、呼ぶ・・・そうだ分かったぞ!日本語は動詞の末尾がuで終わるんだ!uは動詞を象徴しているんだ!というのはデタラメである。

文法上の規則であるにしても、なんで終止形がウ段になったかは なんか理由があるかもしれないね。

209 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 17:38:31
>>205

長文、正論、Thanks!

でも、「こんなこともあったかもしれないね。」というアイデア出しや 雑談の段階で、 >>205 のように神経質に予防線をはって、議論を 押さえ込む必要はないんじゃないかというのが私の感想。

ブレインストーミングではどちらかというと自由にアイデアを出したほうがよい。
最初の段階から、「あれは違う。これも違う」とわめくと場がシュンとしてしまって 新しいアイデアはでない。進歩はない。

210 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/10/28(土) 20:22:49
"pl" には、なんとなく、まるっこくてちっちゃい、というのが英語の場合
はあるんだよね。nipple, dimple, pimpleって話は前したっけ?

212 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 06:05:53
AとTが結びつくと、危険を表現してる感じがする

あった!
当たる
熱い
アタック
アウト(アウチ)

でも、at、アートも、アルトも、跡・後も違うんだよな
at、アットマークも、文脈においてアクセントになってるんだろうか。

213 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 22:29:08
接近を表しているんじゃない?
attack と at は語源的にはそうだよ(ad- = to, toward)。 で、「あった」は過去形なので「ある」で考えるべきなのでは?
ある程度成り立ちが分かってるものはその原始的な形まで 遡ったほうがよいのではと思います。

214 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 22:35:45
ごめん。attack は ad- じゃないみたい。 でも、この場合も a- = to とは推察されているみたい。

215 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 22:50:45
>「あった」は過去形
はげどう。

あたま、新しいはどうだろう。

216 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 22:56:59
「新しい」は「あらた」の転置じゃなかったっけ? 「あたま」の成り立ちはよく分かりません。
「おつむ」と子音の並び(最初の子音無しも含めて)が同じなんで 2つは同系の語ではあるんでしょうが。

218 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 23:24:28
「あたま」と「おつむ」が同系だろうと言いましたが、よく考えると 子音の並びと意味しか根拠がないので前言撤回します。

219 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/04(土) 23:45:00
「洗う」「新た」「改める」
どれも新しさを表現している感じがするね。

220 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/06(月) 22:33:25
通常1語と考えられている音の並びの中にどれくらい文法的要素が あり得るかの考察として例えば次のような例を考えてみてください。

「おる(居る)」、「おく(置く)」、「おす(押す)」は、
「お」の部分が存在の意味を表す役割を持ち、後ろの「-る」 「-く」、「-す」がそれぞれ自発、意思、使役を表すように見える。
「おつ(落つ)」、「おう(負う、負ぶ?)」、「おゆ(老ゆ)」も こじつけは可能に見える。一方、「おる(折る)」はかなり意味が 離れているように見える。母音を「お」から「あ」に変えて、
「あく(開く)」、「ある(有る)」、「あう(会う)」なんかも
「あ」が存在でそれほど違和感がなさそう。語を並べたニュアンスとしては 存在を始めたという感じか。 良さそうにみえる。

221 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/07(火) 02:50:51
【居る】「をる woru」五段・「ゐる wiru」上一段、【織る】「おる oru」五段、【折る】「をる woru」五段。

「ゐる w-i-ru」は上一段なので「ゐない w-i-nai」などのようにワ行子音「w-」が語幹と考えられるが、
「をる woru」の方は五段で関西方言では「をらへん」と言うなど「wor-」が語幹になると思われる。
現代では「いーひん、いーへん」と言ったりもするので「w-i:-」となるものも存在する。
これに「ら」を加えて「いらへん」(ir-a)とすると別の語になる(「要らない」の意味)。

「をる(居る)」と「をる(折る)」ではアクセントも違う。
また合成語での比較でも語の違いは顕著で、
「居る」の方では「居(ゐ)-」になるのに対して「折る」の方では「折り-」の形になる。

「おく oku、おす osu」等は五段でそれぞれ「ok-, os-」が語幹になるし、
頭の音がワ行じゃないので元から別語だと思う。
頭の違いで言えば、ワ行の 「をす」【食す】(四段) という語もある。

そのほか、「おつ ot-u 」【落つ】上二段、「おふ op-u」【負う】四段、「おゆ oy-u」【老ゆ】上二段。
上二段は「-い・-い・-う・-うる・-うれ・-いよ」と活用するもの。
文法的要素とか言うなら、もうちょっとマトモに勉強するか、頭働かそう。
無理な屁理屈が多すぎる。

222 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/07(火) 04:25:04
>>219
「あら」という感動詞も新鮮な驚きを表す。
この「あらわす・あらわる」も、新しい事態が表出されることだ。
さらに魚の「アラ(内蔵)」も新鮮を貴ぶし
新たに削り出されものは「粗い・荒い」

そしてこれらはみな朝鮮語のal(卵)から来ているニダ

223 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/07(火) 23:37:00
純粋に「お」で始まるものだけまとめときますね。
だからどうということはないけど。
おく(置く)他4段
おく(起く)自上2段
おす(押す)他4段
おつ(落つ)自上2段
おづ(怖づ)自上2段
おふ(負ふ)自4段 ふさわしい、他4段 背にのせる
おふ(追ふ)他4段
おぶ(帯ぶ)他4段、他上2段
おむ(怖む)自下2段
おゆ(老ゆ)自上2段
おる(降る)自上2段
おる(愚る)自下2段 愚かになる

224 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/10(金) 07:46:56
>>222
それ、信じちゃって大丈夫ですか?
たしかに卵は誕生・新しいの意味あるけど

225 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/10(金) 23:23:04
>>222
「あら」について勉強になりました。おまけに朝鮮語まで勉強できて 感謝です。そういえば、印欧の語根で「*al=成長する」(英 all, old, 独 altなどが関連)なんで、もしかしたらこれも関係有るのでしょうか?

226 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/13(月) 20:07:28
<ma><mo>で始まる言葉は、手・動き・作業を表しているものが多い気がする。
いや、多いとまでは言えないか・・・

machine make manual manufacture
motion motor move

227 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/13(月) 23:48:34
*magh-: machine
*mag-: make
*men-: manual, manufacture
*meue-: motion, move

多いか少ないかはともかく同根のを列挙してもあまり意味はないような

228 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/14(火) 00:11:30
あらmotor忘れてたわ motionとかと一緒ね。

こうやって祖語に遡るんじゃなくて、共時態で、
たとえば現代の日本語でなら、やまとことばと漢語と英語由来のカタカナ語で定着したなんかを同列に
”似た音”でまとめてみるほうが生産的なような気もする
だって同語源なら意味が似てて当然だもんな

229 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/14(火) 01:16:48
音象を考える時、どこまでを同列として絞り込むかは重要じゃないのか?
なにが同定かっての詰めが甘い。

同語源だと言えるなら、それらを眺めた感じが音象の指すところだろう。
なんの不全もない。

230 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/14(火) 11:54:03
>>227
make はもともと「(粘土などを)こねる」が元の意味 (c.f. mix)なので 「手」に関係なくもないなと言う気がします。また、
submit, transmit の mit は「送る」
promener(仏)の mener は「押す」だっけ
同語源だけど mountain, prominence は「押し上げた」、「突出した」
など「動き」や「押す」に関連する語(同語源とは確立されてない)ものが 沢山でてきそうですね。もちろん mind, moon (計る measureからだっけ)の ようにまったく違ったカテゴリーの語も沢山ありますが。

ところで m は唇の鼻音で「手」との繋がりが想像しにくいのですが、例えば、 mouth (口)から考えて、
唇を突き出す -> 突き出す -> 押す -> 手
という意味の変遷はどうでしょう? 想像だけですけどね。

取り留めの無いことばかりかいてますが、同じ m 始まりで
max, -mag-, 摩訶
min, -min-
が正反対の意味なのが気になる。mill,mild, melt, milk (しぼる)なんかも
あるので「粉にする」とかへの派生のあとそういうものが出来たとか考える手も
あるのかな?

231 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/14(火) 12:21:43
>>228
> たとえば現代の日本語でなら、やまとことばと漢語と英語由来のカタカナ語で定着したなんかを同列に
> ”似た音”でまとめてみるほうが生産的なような気もする

wikipedia の定義によれば sound symbolism はそういう多言語間に存在する 音と意味の共通性ということになるのでしょう。十分それを展開できるだけの 「才能」をもった人が来て、適切な議論がなされれば良いのですが、まあ、 ここは各自が各自の知識で色々議論すればよいので、1言語内での現象を 書いていくのでも良いかなと思います。そういうのが明示的に外に出た後、 いくつかの言語間で比較してみても良いし。もちろん最初から言語間で やってもよいですが。

232 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/14(火) 16:21:27
「綺麗」は字面からして絢爛豪華な美をいうと思うが 日本語で「きれい」が「清潔・清浄」の意味になったのは 「清ら」と音が近かったからである。 そして英語の「クリーン」も定着しやすかったのである。

豪華ついでに言えば、「ゴージャス」が定着したのは 「豪華」とか「豪奢」と関係があるに決まっている。

証明しろと言われても嫌だが。

233 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/15(水) 00:32:11
多言語(同一意識?)間での共通性となると、 人類が共通に持っている器官で出される音から連想される 各人の印象がまかなう範囲――ということになると思うんだが…。

各自に音韻があって、さらには過去からの蓄積による意味にも影響されるし
とてもじゃないが、そんなもの『畳めぬ大風呂敷』としか言いようがないようなー……。

234 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/15(水) 18:04:56
>>233
そうですね。
でも、例えば、「静かな」にはそれに似合った音が使われそうだから 例えば、破裂音とかはないかなと思って、ちょっと韓国語を調べてみたら ???(ちょよんはん)が出てきて、これは破擦音なんで微妙ですかね。 だらだらと続く悪文、スマソ。

235 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/16(木) 19:09:08
unkoはいかにもウンコという語感だが、 crapがどうしてウンコなのかわからん。

236 :名無し象は鼻がウナギだ!:2006/11/16(木) 19:26:02
肉食人種だから ウンウン気張らなくても クレァップ!という感じで固いのがポロッと出る。

238 :名無し象は鼻がウナギだ!:2007/05/16(水) 15:51:50
>>235
> crapがどうしてウンコなのかわからん。
ものの本によると
中期ラテンのcrappa(籾殻)=>
中期英語 crappe(倉庫の中の足の下にある穀物、粒 grain)=>
放り出されたもの
じゃまいかと書いてあった。

s はついてるけど scrap も同じような感じがあるかな。このスレ的にいうと gr- とか cr- になにか磨り潰して細かくするような イメージを感じる(grind とか)。

もっとも、-gress- (行く)とか 他のイメージも沢山あるのでこじ付けのような気もする。

239 :レ:2007/07/02(月) 13:51:07 0
cr は手首から先の「手の形」を表しているのではないかと考えてる。

241 :レ:2007/07/10(火) 21:15:36 0
gress は最も古くは「歩く」だそうです。

grad gred gress gree 等と使われて
「一定の足取りで進む、行く、階段、階級」などに使われています。

grind の仲間は ground(土地)コンドロイチン(軟骨の)ミトコンドリア だそうです。

gr で始まるパーツは
gr「?」 gra, grei「重い」 gra, gre「声を出してほめる」 
grab, grasp「しっかりつかむ」 gress「上記」 grain「穀物」
gram, graph 「書いたもの、書かれたもの」 grave「ほる」 gre「呼びかける、泣く」
gree「好む、望む」 grin, groam「?」 gro「草木がはえる、生長する」
gros, groc「厚みのある」 ground「けずる、みぞの底」 gru, gro「擬音語」
grum, grim「怒る、ゴロゴロなる」があります。

これらをカバーする gr の意味は何でしょう。未知の世界ですので何でも結構。

cr は後ほど。 

243 :名無し象は鼻がウナギだ!:2008/06/22(日) 11:54:46 0
gra+[唇音] - 掻く<指を曲げて物に作用する>

 


日本語の起源