日本語ー生成原理の解明

日本語系統論と内的再構

2015.5.1 日本語の語源(起源)を英語で解説した本をアマゾンで出しました。

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起源論の前に内的再構が必要だ

日本語の起源というと、北方のアルタイ系の語族だ、いや南方のインドネシア系の言語だといった議論が行われます。朝鮮語やアイヌ語と関係があるという人もいます。
しかし言語学的に系統性が証明できるというのには、ほど遠い現状です。

日本語の系統を云々する前に行わなければならない作業があります。内的再構です。ヤマトコトバの祖型はどうか、それはどのような語成分がどう構成されたものか、どう変化してきたのかを明確にした後でなければ比較はほとんど無意味です。

例えば、カラダはカラ(殻)ダ(接辞:エ→エダのダの類)、チカラはチ(霊)カラ(殻)(力とは本来一人力のこと)、ムクロはム(身)クロ(クルム)です。今日でも亡きガラといいますが、古代日本人は、人体を霊とその入れ物の袋から構成されると考えていたのです。

なぜ霊がチなのかというと、これはツ(付)の連用名詞形と考えられます。ククノチ(木の霊)とは、木の「憑きもの(付きもの)」であり、イノチというのも物体の「憑きもの」です。

 ククノチ(木の霊)=クク(木)ノ(~の)チ(霊)
 イノチ(命)   =イ(物体)ノ(~の)チ(霊)

カラダ、イノチといったわれわれが通常、一つのコトバと考えているものも、このように要素に分解することが可能です。分解できるものは分解した上で考察しなければなりません。

日本語の語基・語構成を解析し、語彙の生成原理を取り出す

日本語を語基(語成分)に分解し、語構成の原理原則を解明した後に初めて言語間比較も意味をもちます。ヤマトコトバの語彙リストを分析することで、その組立方がわかり元になった語成分、つまり音と意味との最初の約束を取り出すことができます。

ヤマトコトバは素朴で簡単な言語です。辞書には多数の語が載っていますが、ほとんど複合語で基本的な語彙は限られています。生成が法則的で分析は案外容易なのです。

ヤマトコトバの語彙リストをじっくりとながめ、観察し、解析することが必要です。できあがったもの(大和言葉の語彙)をよくよく見れば、それがいかなる要素をどのような原則で構成したものであるか知ることができます。古代の日本人がどのようにしてコトバを作ったのかを知ることができるのです。

いたづらに遠くを探し求めるなかれ。
幸福も日本語の起源もそのへんにある。

本サイトは日本語の生成原理を明らかにし日本語起源を説明するものです。

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日本語の起源